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退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『ポルノ時代劇 忘八武士道』(1973) / 丹波哲郎がノリノリの官能時代劇

新文芸坐の《戦後70年企画 第四部 戦後日本映画史の発見 愛と官能のシネアスト》なる企画で映画『ポルノ時代劇 忘八武士道』』(1973年、監督:石井輝男)を鑑賞。小池一雄小島剛夕原作による劇画「忘八武士道」を映画化した官能時代劇。タイトルの「ポルノ時代劇」にインパクトがある。R-18作品。

ポルノ時代劇 忘八武士道 [DVD]

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“人斬り死能”と恐れられる明日死能(丹波哲郎)は、「人を斬るのに飽きた」と川に身投げするが、吉原総名主(遠藤辰雄)に救われる。人の道を忘れた「忘八者」の仲間になった死能は、吉原の利権をめぐる構想に巻き込まれていく。非情の男の生々流転を官能や殺陣を交えて描く娯楽時代劇。

ぶっちゃけストーリーはどうでもよくなるスゴい映画。とにかく丹波哲郎がカッコいい。時代劇を撮り慣れている東映映画なので、殺陣や美術も手馴れていて安心して見ることができる。とくに丹波哲郎の殺陣がノリノリなのが素晴らしい。OPの殺陣から耳や首や腕が飛び交う石井ワールド全開。

加えて、ウルトラセブンのアンヌ隊員を演じたひし美ゆり子を初めとする女優陣の脱ぎっぷりもいい。アンヌ隊員のファンで夢を壊された人も多いかもしれないが……。とにかく裸の乱舞する映画だが陰湿な印象はなく娯楽映画に徹している。さすがに石井輝男はうまい。カルト映画だけの監督ではないね。

この映画を初めて見たのははリアルタイムではなく、2004年に閉館した自由が丘武蔵野館だった。この映画館は東宝系の封切り館だったが、レイトショーではカルト映画を多数上映していた。当時、東急線沿線にオフィスがあったので仕事が終わってから足繁く通ったものだ。大きなスクリーンで見たこの映画の衝撃は忘れられない。

いまではDVDでも見ることができるが、ぜひ映画館の大きなスクリーンで見てほしい作品である。

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