退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

企画展示「ドイツと日本を結ぶもの-日独修好150年の歴史-」@国立歴史民俗博物館

千葉県佐倉市国立歴史民俗博物館(以下、歴博で企画展示「ドイツと日本を結ぶもの-日独修好150年の歴史-」を見てきました。東京左半分からはるばる出かけたので小旅行。

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京成佐倉駅で下車して徒歩で歴博を目指します。徒歩15分。あまりにも遠い、そして暑い。ようやく敷地の入口に付きましたが、歴博はさらにずんずんと坂を登った上のほうにあります。

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ようやく博物館に到着。玄関ホールにお目当ての展示の案内を見つけてほっとしました。
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企画展示は、日独の外交関係が始まった頃、つまり幕末にプロイセンの使節団(ドイツ統一以前)がやってきた時代に遡ります。その後、明治維新を経て日本はドイツからさまざまなものを学び始めます。当時のドイツ語教材が興味深い。

そして三国干渉、第一次世界大戦を経て、日本は青島などからドイツ人捕虜を収容します。板東俘虜収容所は有名ですが日本人との交流についても多くに記録が残っています。大正期の自由な雰囲気が感じられます。

その後、ナチズムの台頭、日独伊三国同盟第二次世界大戦、そして日独の敗戦と時代は進みます。ナチズム下の日独文化交流もさかんに行われていた様子です。そういえば宝塚歌劇団もドイツに渡ったとか聞きました。

最後は日独の戦後復興・再出発です。今年は戦後70年で日独修好150年ということは、およそ半分は戦後ということになります。それにしては戦後の展示が少ないのはやや不満。もう少し日独関係の今後の展望を探るような展示があったらよかったかもしれません。

時間があったので常設展も見てきました。とくに2010年に新設された「現代」の展示室が見応えがありました。生活史が中心の展示ですが、歴博の敷地にはかつて旧陸軍の連隊が駐屯していたこともあり、地元へのサービスなのか旧軍関連の展示もあります。

歴博の敷地が連隊駐屯地だったころのジオラマ
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なかに三八式歩兵銃を手に取れる展示がありましたが。10センチぐらい持ち上げるだけというが残念。肩に下げたり、実際に射撃のポーズをとったりしたかった。ボルトアクションさせてほしい。

▼三八式歩兵銃
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他には昔の公団の団地を再現したセットあり、昔住んでいた社宅を思い出して懐かしかった。順路の最後でゴジラに見送られながら出口に向かうというのもニクイ演出。

▼出口にあるゴジラ
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以前来たときは「現代」の展示はなかったので、以前来たことがあるという人もぜひもう一度足を運んでみるといいかもしれません。