退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【読書感想】青木ゆか、ほしのゆみ『ずるいえいご』(日本経済新聞出版社、2014年)

ずばり表紙のマンガを見て手に取ってみました。表紙買いの本です。

この本はこれまでに得てきた英語資産(中学レベル)で活用して英語を話せるようになろうというのがネライです。本質は「すてるえいご」なのですが、そのタイトルでは売れないと言われ、「ずるいえいご」となったとのこと。

ずるいえいご

ずるいえいご

では何を「すてる」と言えば、次の4つの柱から成ります

  • 8割すてる
  • 大人語をすてる
  • 直訳をすてる
  • 抽象語をすてる

これらを組合せて「すてる力」をアップさせていきます。

まあ簡単にいえば、言い換えの技術です。自分の知っている言葉、表現を使って、さまざまなフレーズを言い換えをするトレーニングが続きます。

サバイバル英語として面白いのですが、次のような疑問が湧いてきました。

第一に誰をターゲットにしているのだろう、ということ。そんなに捨てまくっていてはアカデミックやビジネスでは通用しないだろうし、海外に観光旅行に行く人たちですかね。ちょっと誰に向けて書いているかわかりません。

第二に聞き取りはどうするんだろう、ということ。たしかにこのメソッドで自分の言いたいことは少し言えるようになるかもしれません。しかし語彙や語法を増やさずに相手の言ったことを聞き取れるのだろうか。コミュニケーションは双方向なのに、一方的に話すだけでは困りますよね。

脱線しますが、マンガ化された先生がかわいい。どうせ美化しているのだろうと思っていると、表紙カバーに近影がありました。お、なかなかか美人。しかし読み進めて行くと、既婚者であることがわかるというカウンターパンチ付き。余談でした。
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