退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『夜はいじわる』(1961) / 山本富士子のツンデレを愛でるラブコメ映画

新文芸坐の《艶と凛 大映に咲いたふたつの名花 京マチ子山本富士子》で、映画『夜はいじわる』(1961年、監督:田中重雄 )を鑑賞。

目当ては京マチ子版『黒蜥蜴』(1962年)だったので本作は初見。お色気を感じさせるタイトルは釣りなのか、山本富士子主演の健康的なラブコメ映画だった。

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舞台は東京に店を構える代々の女系家族のかつお節問屋「土佐久」。現在の社長の梅次郎(中村鴈治郎)も婿養子で、会社の実権を持つのは祖母のてつ(北林谷栄)が握っていた。梅次郎には、長女・桂子(山本富士子)と次女・節子(水谷八重子)の二人の娘がいた。節子は銀行員と恋愛中だが、姉よりも結婚することは許されず悶々としている。

父・梅次郎は、独断で化学調味料の会社に投資して重役に収まって、会社を飛び出してしまい、桂子が社長代理として会社を切り盛りする。その後、土佐久は運転資金が不足して経営が危うくなるが、てつのコネで坂口商事から融資を受けてなんとか経営は持ち直す。しかし融資には条件が付いていた。坂口商事から出向社員・大熊(船越英二)をお目付け役として受け入れることだった。

桂子と大熊はことあるごとに衝突していたが、次第に好き合うようになる。紆余曲折があって後、桂子は大熊に求婚するが番頭に気をつかった大熊に断られ、ついに別の人と結婚することになり、なぜか姉妹で合同結婚式をやることになる。結婚式当日、大熊の本当の気持ちを知った桂子は、式場を抜け出し大熊を追いかけ東京駅に向かう。二人で大阪に向かうことになり食堂車で乾杯する。

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まあこんな話です。50年以上前の映画だがいまでいう「ツンデレ」ですね。山本富士子はもちろん綺麗だし、コメディーの芝居も上手い。高知ロケや山本富士子の花嫁衣装も見ることができます。なかなか面白いものを見ました。コメディは時代性があると思いますが、いまなお劇場でウケていたのは大したもの。

本作はDVD化されていない様子。こうしたプログラムピクチャーの名作はたくさん埋もれているだろうが、鑑賞の機会が少ないのは残念。

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