退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『ソロモンの偽証 後篇・裁判』(2015) / 謎解きは予想通りだったが映画はなかなかの秀作

前篇を見て半月ぐらい経って、映画『ソロモンの偽証 後篇・裁判』(2015年、監督:成島出)を見てきた。前篇は出遅れたので遠征して見に行ったが、今回は近くのシネコンで鑑賞。

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本編の前に前篇のダイジェストが上映された。記憶が少し薄れていたのでありがたいが、本来は間隔を開けずに後篇を見るべきであろう。

本作は宮部みゆきの小説を原作にしたミステリーサスペンスで、後篇は「謎解き」のパートである。正直言うと事件の真相はほぼ予想どおりだった。前篇にヒントを出しすぎではないか。

もっとも本作の魅力は「謎解き」ではなく、中学生による校内裁判という目新しさと、中学生たちの演技であろう。とくに利発な主人公をを演じた藤野涼子がすばらしい。キャスト一覧を見ると役名と同じ藤野涼子という芸名で本作が初映画主演だという。

彼女の今後の芸能活動がどうなるか分からないが、女優として名を成した後、芸名の由来としてこの映画が語られる日がくるのかもしれない。そうなっても本作は恥ずかしくない作品と言っていいだろう。最近の日本映画のなかでは出色の作品であり、映画館で没入して見るのがオススメだ。そのうち名画座で前篇・後篇の二本立てで上映されるかもしれない。

気になったことを挙げるとすれば、校内裁判をともにしたクラスメートたちの近況が描かれていないことである。本作は、事件から23年後に主人公が母校に教師として赴任し、校長先生に当時のことを語るという構成になっている。

主人公は教師になったことがわかるのだが、他のクラスメートはどのような人生を選んだのだろうか。そこまで映画のなかで言及するのはかえって無粋だろうか。


映画『ソロモンの偽証 後篇・裁判』予告編 - YouTube

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