退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『TO THE FUTURE』(2008) / こどもをテーマにした井筒和幸監督の短編映画

東京国立近代美術館フィルムセンターNFC)の《自選シリーズ 現代日本の映画監督3 井筒和幸》で短編映画『TO THE FUTURE』(2008年)を鑑賞。『みゆき』(1983年)と同時上映。

本作は個性豊かな生徒たちが集まる小学五年生の教室に、今朝もいつものように担任の隅田先生(光石研)が現れてホームルームから始まる。モンスターペアレントなどの社会問題を背景に、現代の教育現場を皮肉たっぷりに描いたコメディ映画。

「キレる子どもは海藻せんべいを食え!」といった劇中のギャグはかなりウケていたし、主人公の教師が日大卒であることを、モンスターペアレントに「やっぱり」と揶揄されるところはバカ受け。シニカルなギャグのなかにも屈託のない子どもたちの笑顔が輝いている憎めない映画。

この短編は朝日放送新社屋完成記念 「Theショートフィルムズ」と題して、他の4人の監督の作品とともにオムニバス上映された。今回はこの中から井筒監督作品『TO THE FUTURE』が抜粋されて上映された。エンディングでは他の作品の出演者・スタッフのリストや作品のスチルを含んだエンドロールが使われていた。他の作品も見てみたい。

ちなみに他の監督の作品は次のとおり。

  • 大森一樹監督作品『イエスタデイワンスモア』
  • 崔洋一監督作品 『ダイコン~ダイニングテーブルのコンテンポラリー』
  • 阪本順治監督作品『展望台』
  • 李相日監督作品『タガタメ』

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