退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『滝を見に行く』(2014) / 7人のおばちゃん、山で迷う…

映画『滝を見に行く』(2014年、監督・脚本:沖田修一)を、目黒シネマで鑑賞。「7人のおばちゃん、山で迷う。」という映画。『横道世之介』が併映でなければ見なかっただろう作品。 

紅葉を楽しみ、幻の大滝をみて、温泉を楽しむはずだった、7人のおばちゃんが山で迷い、一晩野宿をして生還するという、それだけの話。7人のおばちゃんは、一般オーディションで演技経験を問わずに選ばれたという。

こうした素材を活かせるかどうかは、監督・脚本にかかっているのだろうが、想像以上に面白かった。個性的なおばちゃんのキャラが次第に立っていく過程はさすがというべきか。

同時に、おばちゃんたちのバックグラウンドも明らかなになっていく。映画の公式サイトにはさらに詳しい設定があるので、映画を見たあとに読んでみるのも楽しいだろう。

予告編を見たところ、山で迷っておばちゃんグループはもっと殺伐とした雰囲気になるかと思ったが、おばちゃんは急に仲良くなっていく。正直、これが「あるある」なのか分からないが、男同士なら決してこうはならないだろう。


映画『滝を見にいく』沖田修一監督による予告編 - YouTube

テーマは「おばちゃんも心はいつまでも少女」というところか。これが当たっているのかわからないが、少なくとも映画の見ている間はそう思えるような映画だった。

あと奥村チヨが歌った「恋の奴隷」が効果的に使われていたのも印象的だった。ナイス選曲!

滝を見にいく 【Blu-ray】

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