退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『イコライザー』(2014) / 米版・必殺シリーズにしてもやり過ぎでは…

新文芸坐で映画『イコライザー』(2014年、アントワーン・フークア監督)を鑑賞。デンゼル・ワシントン主演のアクション映画。

ホームセンターで真面目に働くロバート・マッコール(デンゼル・ワシントン)は、現在は穏やかに暗いているが、元CIAの凄腕エージェントだった。行きつけのカフェで知り合った少女(クロエ・グレース・モレッツ)がロシアン・マフィアに売春を強要され虐待されていることを知る。マフィアのアジトに乗り込み「はした金」で少女を開放するように交渉するが決裂。ロバートはその場でマフィア5人を瞬殺する。マフィアが黙っているわけはなく次第に抗争がエスカレートしていく。


The Equalizer - Official Trailer - In Theaters 9/26 ...

アクションは文句なくかっこいい。キレたあとのロバートの圧倒的な強さは心地よいほど。また銃器をほとんど使わずホームセンターの売り物の工具を使ってマフィアたちと戦うシーンは新しい。アクション映画としてはポイントは高い。

しかし映画の冒頭でロバートの人物描写を丁寧に扱っているわりには、少女との交流がそれほど描かれていない。クロエ・グレース・モレッツの出番が少ないよ。それなのに交渉が決裂すると、いきなりマフィアたちを殺害してしまうのは唐突すぎないか。

さらに抗争が激化していくと、マフィア関連の石油会社を爆破したり、モスクワに渡ってマフィアのボスまで始末したりという徹底ぶり。いくらなんでもやり過ぎでは……。

これだけ暴れたら平穏な暮らしに別れを告げてボストンから出て行くのかと思いきや、何事もなかったように日常生活に戻るのが謎。いやいやどう考えても無理でしょう。警備員になったデブにもバレてるし……。この設定のまま続編をつくるつもりなのかしらん。

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