退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

新春ワイド時代劇『大江戸捜査網2015〜隠密同心、悪を斬る!』を見ました

テレビ東京の正月恒例の新春ワイド時代劇で『大江戸捜査網2015〜隠密同心、悪を斬る!』を見た。時代劇の不振のためか、かつては12時間放送されたワイド時代劇もいまでは5時間に短縮されている。ちなみに、いまはヤマダ電機冠番組になっている。

大江戸捜査網」は1970年から1984年にわたり放送された痛快時代劇。杉良太郎里見浩太朗松方弘樹と大看板が主演を張った。悪者を成敗するときに流れるBGMは、あまりにも有名。

本作は、高橋克典村上弘明主演で制作されたリメイク。オリジナルの出演者が登場していることはファンにはうれしい。里見浩太朗が隠密支配・内藤勘解由を演じているほか、瑳川哲朗、かたせ梨乃、山口いづみの顔も見ることができる。えーと、山口いづみは病身の町人役だったが、もう少し華やかな役がよかったなあ。登場シーンで軽くショックを受けました。

ストーリーは従来どおりの勧善懲悪モノだが、5時間と尺が長いためか何度も殴り込みというか成敗の場面が用意されている。雑魚キャラ、中ボス、ラスボスを順に撃破していき、徐々に事件の真相に迫っていくという筋立てだ。

時代は田沼意次が失脚したあとの松平定信が進める寛政の改革の頃。「白河の清きに魚のすみかねて もとの濁りの田沼こひしき」という狂歌も劇中に出ていたか。ラスボスが松平定信という発想は新しいだろう。他にもなかなか凝ったストーリーで楽しめた。

さて肝心の隠密同心のメンバーには、主役の高橋克典村上弘明に加えて、松岡昌宏柄本時生、そしてお色気要員に藤原紀香夏菜が配されている。正直、村上弘明のほかは殺陣はなってない。もっとも斬られるほうも下手だし、この時代に多くを望むのは酷かもしれない。最後の成敗には里見浩太朗が登場して格の違いを見せつけてのは救い。

また藤原紀香が賭場でセクシーな壺振りに扮するなどサービスも忘れていない。一方、夏菜は行商の魚屋で若衆姿を披露している。これはかつてのかたせ梨乃のポジションだろうが、もっとムチムチしてないと魚屋は似合わないかなと。個人的な好みですが。

続編への布石も感じられる内容だった。時代劇のレギュラー化は難しいだろうが、季節の変わり目にスペシャルでまた見てみたいと思うほどには面白かった。

大江戸捜査網 DVD-BOX 第1シーズン

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大江戸捜査網 DVD-BOX 第2シーズン

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