退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

さよなら、新宿ミラノ座

いまや都内最後の大劇場となった新宿ミラノ座が12月31日で閉館し、58年の歴史に幕を閉じます。現在、《新宿ミラノ座より愛をこめて ~LAST SHOW~》と銘打ち、これまでに公開したヒット作を上映中。

そこで、先日、新宿ミラノ座まで出かけ一足早く別れを告げてきました。観てきたのはユル・ブリンナー主演の『荒野の七人』(1960年)。大スクリーンの見納めにはぴったりでした。

本編上映前、新宿ミラノ座の歴史を振り返るスライドショーが映されていました。開館当時の建屋のデザインはとてもモダンだったのびっくり。いまみたいにダサくなったのどうしてだろうだろう。これから出かける人はスライドショーをじっくり見るために余裕を持って劇場に行くとよいでしょう。

これで歌舞伎町から映画館がなくなります。かつてはコマ劇場横の広場をぐるりと囲むようにたくさんの映画館があり、シネコンがない時代には歌舞伎町に行けば、だいたいの封切り作品が見られました。

その後、少しずつ映画館が減っていきます。しかしシネコンにはない味のある新宿ミラノ座には時々行ってました。シネコンとちがい、自由席でしかも地上から劇場に直行できるところがいい。

心残りと言えば「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」の最終章をここで見れなかったのが残念。まあ閉館直前に映画『インターステラー』をここで鑑賞できたのは僥倖というべきでしょう。

歌舞伎町では、新宿ミラノ座と並んで新宿プラザ劇場が大劇場の双璧としてお気に入りだったのですが、これで大劇場の歴史も終焉です。現在、東宝がコマ劇場跡地に高層ビルを建設中です。なかにはシネコンもできるでしょうが、シネコンなら他に行くだろうから映画のために歌舞伎町に行くこともないでしょう。

さらば、新宿ミラノ座。さらば、歌舞伎町。

▼正面からパチリ。広場のプレハブが邪魔…
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▼ロビーに展示されていた『荒野の七人』のポスター
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▼来年のカレンダーもらいました。ここも『荒野の七人』でした
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