退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海』(2014)

映画館で「これって映画じゃないんすよね〜」と窓口の兄ちゃんに言われながら、『宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海』を劇場で見てきました。2013年に放送されたTVアニメ『宇宙戦艦ヤマト2199』(全26話)の総集編です。

全26話を2時間に編集するのは無理があるとしても、もう少しやりようがあるでしょう。これはひどい。1977年公開の劇場版『宇宙戦艦ヤマト』という手本があるのに、なぜこうなるのか理解に苦しみます。素直に単独の作品として楽しめるように編集してほしかったです。

この作品では、ヤマトがガミラス冥王星基地を攻略する「メ2号作戦」がアバンタイトルに使われています。迫力がある戦闘シーンから始まるのでつかみはOKなのですが、初めて見る人は何がなんだからわからないでしょう。

そして、ヤマトの発進、初回ワープ、そして木星での波動砲発射などのストーリー上の重要なシーンが省かれているのも残念。これでは航海の目的が不明瞭だし、波動砲の非人道性も伝わってきません。

ドメル艦隊との戦闘は新規カットも挿入されて迫力があったものの、全体としては戦闘シーンの連続で飽きてしまいます。またキャラクターの人間関係が十分描けてないのは惜しいです。もっともオリジナルより登場人物も多いし、尺が足らなかったのかもしれませんが。


「宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海」予告篇 - YouTube

なによりもダメなのはエンディングです。沖田艦長の「地球か……何もかも皆懐かしい」というあまりにも有名なセリフがないのが致命的。しかも青い地球に蘇るシーンやヤマトを歓迎する人たちの描写もありません。次回作への導入という含みもあるでしょうか、ラストの高揚感に欠けること著しい。なんのための航海だったのかがさっぱり分かりません。

総集編なのでそれほど大きな期待はありませんでしたが、それにしても残念な作品でした。「金返せ」のレベル。しかも、シネコンの割引デーに見に行ったのに、この作品は割引対象外だったので料金は定価の1500円。「これって映画じゃないんすよね〜」と窓口の兄ちゃんに言われる始末。ハリウッド大作より高いってどういうことでしょうね。さらに上映中にケータイを鳴らすバカまでいるという散々な日でした。

それでもテレビで見慣れたシーンを大スクリーンで観られるとう利点はあります。時間とお金に余裕のある人は映画館に足を運んでみるのもよいかもしれません。イスカンダルからの復路を描く次回作『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』が名誉挽回してくれることに期待したいと思います。

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