退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『レンタネコ』(2012) / リアリティゼロ! 荻上監督の常連客向けの一品

先日、映画『レンタネコ』(2012年、監督:荻上直子)を目黒シネマで見ました。2本立てでしたが、目当ては早見あかりの初主演作の『百瀬、こっちを向いて。』でした。したがって、こちらはあまり期待せずに鑑賞。荻上直子監督作品には苦手意識がありますが、やはり食わず嫌いはよくないということで見てきました。でも、ちょっと後悔……。

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「さみしい人に、猫、貸します」と叫びながら、リアカーに猫を乗せて歩く主人公・サチコ(市川実日子)。しかし猫を借りるには審査があります。心のさみしい人に猫を貸すサチコと、彼女と出会う人たちとの心あたたまる交流を描く物語。


映画『レンタネコ』予告編 - YouTube

この映画は、4部構成のオムニバス形式のような構成になっています。ほぼ均等に尺が割かれています。サチコが出会う人たちは次のとおり。

  1. 夫と愛猫に先立たれた婦人(草村礼子)
  2. 単身赴任中の中年男(光石研)
  3. 自分の存在意義に疑問を感じるレンタカー屋の受付嬢(山田真歩)
  4. サヨコと浅からぬ因縁を持ち、今はとある組織から追われる男(田中圭)

最初の草村礼子の話はまだマシですが、あとは「なんだかなぁ~」というエピソードです。レンタネコはどうでもいいから最後のエピソードを膨らました構成の方がよかったのではないか。とにかく猫とか関係なくね、という話ばかりです。とりあえず猫さえ出しとけば、いいのかしらん。

そもそも採算度外視の商売が、荻上直子作品の特徴のようです。今回もサチコはどうやって生計を立てているのかさっぱりわかりません。舞台が北欧や南の国ならば生活感を考えなくてもいいのかもしれませんが、今回は明らかに日本の都市部なのでリアリティのなさが鼻につきます。

この映画のいいところを探すのは難しいですが、あえていえば主演の市川実日子の存在感でしょうか。正直いままで姉の市川実和子と区別がついていませんでしが、本作の彼女はちょっといいなと思いました。まあ、手足の長いモデル出身のプロポーションなので、「周りにはこんな人なかなかいないよね」という点は、本作のリアリティのなさと通底します。ある意味、納得できるキャスティングかもしれません。

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まったくの余談ですが、映画館には2週間上映と表示がありましたが、1週間ですよね。目黒シネマは1週間のプログラムと2週間のプログラムがあるのでややこしい。
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