退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

テニス全米オープンとNHK

錦織圭選手が、テニスの4大大会のひとつ全米オープンの決勝に進出した。男女を通じて日本勢で初めての快挙である。決勝戦では残念な結果だったが健闘を大いに讃えたい。以前、テニスに熱中していてこともあり、熱い気持ちになった。

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さて今回の錦織選手の活躍により、普段は注目されていると言えないテニスに世間の注目が集まり、その結果として見えてきたことがある。

コンテンツを有料放送が独占という事態

テニス全米オープンは、日本では有料BS放送のWOWOW独占生中継していて、決勝戦を見たくても見れない人が続出した。決勝戦を目当ての駆け込み加入が4万人もいたらしいから驚きだ。

人気スポーツのコンテンツは、ワールドカップでみたように民放やNHKが放映権を取得して無料で見れるのが通例だったが、今回はその前提が崩れたことは新しい。決勝まで日本人プレーヤーが進むことなど誰も想像していなかったのだろう。

まあ、見たいもの対して金を払うというのは当然なのだが、なかなか日本ではそうでないらしい。 WOWOWに対して、「日本のためです。決勝を緊急無料放送にしてください」というツイートが続出していた。もうアホかと……。

NHKの的外れな対応

これに対するNHKの対応も的外れだった。「録画中継」の放送を決定したのだ。結果が分かった試合を昼に放送して何の意味があるのか。いくらでWOWOWから地上波の放送権を買ったのかわからないが、使い途は他にあるだろう。

NHKは8日、テニスの錦織圭選手が出場する9日午前6時開始(現地時間8日午後5時)の全米オープン決勝戦を、総合テレビで9日午後1時5分から試合終了まで録画中継することを発表した。
同大会は、日本では有料BS放送のWOWOWが独占生中継しており、当初は地上波での放送予定はなかった。

 しかし、視聴者からの要望が殺到したことから、この日までにNHKがWOWOWから録画放送の権利(サブライセンス)を獲得(購入)。
地上波での放送が実現した。

 放送を決めた経緯について、NHKは9日、錦織選手が日本人として初めてテニス四大大会シングルス決勝に進出した快挙に加え、
視聴者から「ぜひ決勝を見たい」との要望が多く寄せられたことを挙げ、「視聴者の関心も多く、総合的に判断した」と説明した。


ソース:錦織決勝 NHKが放送緊急決定/スポーツ速報/デイリースポーツ online

NHKは必要最低限の公共放送に縮小すべき

そもそも、全米オープンのようなスポーツイベントを公共放送で扱うことが妥当なのかという議論もある。こうしたエンターテインメント性の高いコンテンツは、消費者が自分の趣味に合わせて自ら買えばよい。NHKが受信料という名目で一括して金を集め、放送するコンテンツを上から目線で選んで放送する時代はとっく終了している。

公共放送として何が必要最低限なのかという点は議論があるだろうが、MLBやサッカーのプレミアムリーグなどは、明らかに公共放送の範疇を超えているように思う。完全に民業圧迫というべきだ。

今回の錦織圭選手の件が公共放送のあり方を見直す契機になればと思うが、きっとそうはならならないのだろう。税金さながらにお金を取らたうえに、お仕着せの娯楽を押し付けられてなぜ文句言わないのは不思議でならない。