退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

ようやくアニメ『赤毛のアン』を見終わった。古き良き時代のアニメーション

1979年にフジテレビ系列の「世界名作劇場」枠で放送されたテレビアニメ『赤毛のアン』(全50話)を見終わった。高畑勲が演出したアニメとして知られ、第12話まで作画スタッフとして宮崎駿もクレジットに名を連ねている。その後、宮崎は『ルパン三世 カリオストロの城』に参加するため去っていく。そうした時代のアニメ作品である。

NHK朝ドラ『花子とアン』で、はなが石盤で朝市を殴りつけるシーンを見て、「そういえば……」と思い、DVD(全12巻)を借りて見始めた。しかし朝ドラ人気のせいか、なかなか続きを借りることができず時間がかかったしまった。朝ドラで採用された引用としては、アニメ「赤毛のアン」のマシュウの「そうさのう」という口癖を、はなの祖父・周蔵(石橋蓮司)が踏襲していることが挙げられる。

まず、このアニメの白眉は音楽であろう。劇伴を担当した毛利蔵人の音楽はアニメとは思えないほど斬新かつ重厚だ。さらに主題歌を現代音楽の作曲家として知られる三善晃が作曲・編曲している。オープニング・テーマ「きこえるかしら」は、TVバージョンでは1番しか流れないが、フルバージョンを聞くと2番ではメロディーが微妙に変えるという凝った構成になっている。アレンジも現代音楽の手法を取り入れたモダンな仕上がりになっているので、ぜひブルバージョンを聞いてほしい。

また、この映画はアンの成長譚であるため、アニメの後半はアンの世代が思春期を迎えて、キャラクター・デザインが大きく変わっていくのが特徴である。とくにアンは成長して長身となるので変化が著しい。終盤近く、アンがプリンスエドワード島に来た当時の回想シーンが流れるがよく育ったなと感慨ひとしおである。

今回、全部見るのに時間がかかったが、1年間かけてひとつの物語をじっくり描くという贅沢なアニメは姿を消してしまったのは残念。いまの子供にもこうしたアニメがあってもいいなと思った次第である。

日本アニメーションにより、第1話「マシュウ・カスバート驚く」が公開されているので下に貼っておきます。オープニングが素敵です。