退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

Soylent (ソイレント)でいいじゃないか

米国の話だが、「フードスタンプの代わりにソイレントでいいじゃね」と発言をどこかで聞いた。ソイレントを飲んだほうがジャンクフードを食べるよりもずっとマシだろということらしい。

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Soylent(ソイレント)とは

ソイレントとは、代替食品の一つ。ソフトウエアエンジニアによって作られた後、クラウドファンディングで事業化のために資金調達されている。

野菜や肉を摂取しなくても、これだけで必要な栄養を摂取することができるという。粉末を水に溶かして飲むタイプである。しかもビデオによれば、1日あたり9ドルとまあまあ安い。しかし、おいしいのかは不明。試してみようかと思ったが、いまのところ米国国外へは配送してないようだ。


Official Soylent Video - YouTube

Soylentのサイトをチェックすると、オープンソースとして成分を公開しているので自分でアレンジして代替食品をつくることも可能とのこと。実際試している人のDIYコミュニティもあるようだ。

YouTubeにも、ソイレントを初めて試した人や30日間ソイレントだけで過ごた人の動画がアップされている。

SFチックなのがいいかも

ソイレントがビジネスとして成功するかわからないが、代替食品だけで暮らすというのはSFチックでいいかもしれない。

実際、ソイレントという名前は、SF映画「ソイレント・グリーン」に由来しているようだ。いかにもヲタが好きそうなB級映画っぽいので、この製品は本当に大丈夫なのかと思ってしまう。


Soylent Green (1973) movie trailer - YouTube

安全性はどうよ

いちばん気になるのは安全性だが、サイトにはFDAアメリカ食品医薬品局)がGRAS (generally recognized as safe) と認めたとある。一応は安心できそうだ。

ジャンクフードで不摂生な食生活を続けるぐらいなら、ソイレントの方がずっと健康的かもしれない。それでも、長期間、摂取しても健康に影響はないのか不安はある。そもそも咀嚼しないでいいのかという問題がまず思い浮かぶ。

将来、「ナマポはこれでいいじゃん」という話になるかも

いったん安全が確認されれば、財政危機が叫ばれているなか、「ナマポの飲食物費の代わりにソイレントを量産して配布すればいいじゃね」ということになるかもしれない。

そのとき、ソイレントの配布が日本国憲法第25条に規定する理念に反しないか、法定で争われる時代がくるかもしれない。こちらのほうがずっとSFみたいだが……。

第二十五条
すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
国は、すべての生活部面について、社会福祉社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。