退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

「モンゴメリと花子の赤毛のアン展」@三越日本橋本店

吉高由里子主演のNHK朝ドラ「花子とアン」に便乗するかのように、「モンゴメリと花子の赤毛のアン展」が三越日本橋本店で開催されていたので観てきました。メチャ混みでした。招待券をばらまいている百貨店のイベントなので多くは期待できませんが、もうすこし広々とした空間で見たかったです。
f:id:goldensnail:20140531223524j:plain
展示内容は、前半が『赤毛のアン』(原題:Anne of Green Gables)の著者であるルーシー・モード・モンゴメリにまつわる展示です。「赤毛のアン」の手書き原稿を見ることができます。タイプライターで書いていたかと思いましたが……。その他には、当時の女性に流行していたというスクラップブックの展示がありました。絵葉書やカードや雑誌の切り抜きなど記念になるものを貼り付けてあります。いまの「ほぼ日手帳」みたいです。

後半は、現在放映中の朝ドラの主人公にもなっている、『赤毛のアン』の翻訳者として知られる村岡花子の関する展示です。驚いたのは、『赤毛のアン』の初版本に添えられていた題名を決めるときのエピソードです。Anne of Green Gablesというタイトルを、『赤毛のアン』にするとは、随分大胆に題名を付けたなと感心していましがが、実は村岡氏はぎりぎりまで若い編集者が提案した「赤毛のアン」という題名を気に入らず、『窓辺に倚る少女』という題名で出版することがほぼ決まっていたようです。ところが娘さんに言われて、ぎりぎりで「赤毛のアン」に差し替えれたということです。

また再現された村岡氏の書斎の展示も目を惹きます。執筆に使っていたデスクはライティングデスクのようです。意外にこじんまりしていますが、雰囲気があります。右側に配置された大きな辞書(ウェブスターかな)を載せた台からも時代が感じられます。

朝ドラを見ている人は、この展示会を見ておくとよりドラマを楽しめるかもしれません。オススメです。
f:id:goldensnail:20140531223533j:plain