退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

野口哲哉展@練馬区立美術館

練馬区立美術館(西武池袋線中村橋駅下車すぐ)で開催中の「野口哲哉展―野口哲哉の武者分類図鑑―」を観てきました。
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樹脂やプラスチックなど、現代的な素材を駆使して古びた姿の鎧武者を造形し、それらの織りなす嘘とも現実ともつかないユニークで魅力的な世界観に魅了されます。例えば、南蛮渡来のシャネルのマークを家紋とした甲冑を身にまとった紗錬家(しゃねるけ)の武者像です。キャプションに「でっち上げ」などと書いてありますが独創的で楽しい作品です。著作権は大丈夫なのかいささか心配になりますが……。きっとコレクターも多いのではないでしょうか。

野口氏の作品に混じって、江戸時代や明治時代に伝統的手法で作られた本物の鎧や武者絵が展示されてるのも面白いです。また彼が影響を受けたというウルトラマンスター・ウォーズ関連のプラモデルや書籍も展示されていて、その内容から40代後半ぐらいかと思ってましたが、実際は30代と意外に若いことにも驚きました。

この作風はどこかで見たことがあるなと思いながら展覧会を見て回りましたが、ある展示を見て思い出しました。少し前に芝浦工業大学の「コウガクサムライ」というプロモーションのポスターを駅で見た記憶があります。詳細はこちら

立体造形物は実物を見ないと始まりません。ぜひ、この機会に鑑賞しましょう。会期は4月6日まで。オススメです。

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