退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

【映画感想】『メトロポリス 完全復元版』/一度は観ておくべきSF映画の古典

紀伊國屋サザンシアターで開催中の《第3回紀伊國屋レーベル名画祭》で映画『メトロポリス 完全復元版』(1927年・2010年,監督:フリッツ・ラング)を観た。

資本家階級と労働者階級の闘争と和解を描いたSF映画の古典。いまとなっては陳腐なテーマだが初公開がワイマール共和国時代なのだから仕方ない。あまりにも有名な作品なので特に語ることはないが、一度は観ておくべき映画である。スクリーンで上映される機会は少ないでで今回のイベントは貴重。

メトロポリスの上空を複葉機が飛んでいるシーンや、アンドロイドのマリアが踊り狂う場面は必見。あと劇中に「YOSHIWARA(吉原)」の表記が出てくるのも有名。なんで日本の吉原なんだろう。

以前観た版より長くなっていた。2008年にアルゼンチンで発見された映像を加え、最新の技術を駆使して復元した版で、上映時間は約150分。しかし、この新たに発見された映像は16mmフィルムにコピーされたものらしく、最新技術を用いても画質の劣化は救いようもなく、追加された部分はすぐにわかる。

中盤近くに映画のテーマを示唆するよく知られた言葉が登場する。けだし名言である。

„Mittler zwischen Hirn und Händen muss das Herz sein“
「脳と手の媒介者は、心でなくてはならない」

今回はBlu-rayによる上映。以前観た、紀伊國屋レーベルからリリースされている大島渚監督『絞死刑』のDVDには、すばらしいリーフレットがついていたので、本作品のパッケージにはどんなリーフレットが付いてくるのか興味のあるところだ。


The Complete Metropolis - Official Trailer [HD ...