少し前になるが新文芸坐で「渇き」(2009年、パク・チャヌク)を観る。“渇き”はキリスト教の言葉であろう。
- 出版社/メーカー: 角川映画
- 発売日: 2010/07/23
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舞台は韓国。ある神父が、アフリカで奇病治療のワクチンの実験に参加する。その実験で瀕死の状態に陥るが奇跡的に復活し、神父として信仰を集める。しかし、神父は吸血鬼をなっていた…。
こうしたアイディア勝負の映画であるが、モダンは味付けが奏功していて魅力的に仕上がっている。とくに幼なじみである友人の妻と惹かれ合い、結ばれるとこをは印象的であり、濡れ場の描写は一見の価値がある。
ただ吸血鬼になった後、聖職者としての背徳感はあまり強調されずに、超人的な回復力は膂力だけがいたずらに注目されているのはつまらない。もっと宗教的な色彩を強めてよかったかもしれない。
ちなにみ韓国は、総人口の3割はクリスチャンであり、アジアでは第2位のキリスト教国家とのこと。