新宿の損保ジャパン東郷青児美術館で「モーリス・ユトリロ展」を見てきた。日本初公開の作品約90点を紹介する展示会だある。またもや会期終了間際になってしまった。
ユトリロはアルコール依存症の治療として絵を描き始めたそうだが、アル中でマザコンの画家として知られていて、人生の大半を部屋のなかで過ごしたそうだ。
作品を多くは風景画で、小路、教会などの身近なパリの風景を描いている。それでも、なかには妙に腰の張った女性が描かれている作品もあったことは発見だった。結構、日本人好みの作風ではないだろうか。
継父や妻のための金儲けのために多作だったせいか作品が多く残っている。その中には、随分テキトーだなと思われる画も見られた。
ユトリロは70歳過ぎまで余命を保ったが、幸せな人生だったのだろうかと思いを巡らせる。