退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

のだめカンタービレ 最終楽章 後編 (2010)

先日、近くのシネコンで「のだめカンタービレ 最終楽章 後編」(2010年、川村泰祐)を観る。以前、いきおいで前編を観たので、自分のなかで完結させておこうと思ったわけだ。

前編を撮った武内英樹監督がダウンして監督が交代したと聞いていたが、やはりその影響は出ている。脚本、キャストが同じだけに違いがよくわかる。前作の完成度が高かかっただけに、これがフィナーレかと思うとやや残念は仕上がり。演奏シーン、日常生活、愉快なCGシーンの連続性がなくて、一本の映画としての流れがスムーズじゃない。

とはいうものの、これまでのキャラクターを出演させる、また最後なのでストーリーを収斂させるといった制約があったのでハードルは高かったのだろう。

まあ、音大から始まり世界に進出する時期は当然盛り上がるだろうけど、じゃあ出口がどこにあるのかといえば、なかなか難しいということだろう。さすがに軽妙なコメディーというわけにはいかずに、重々しい雰囲気になっている。

それでも「のだめ」として普通に楽しめるし、ピアノ協奏曲第1番(ショパン)をスクリーンで鑑賞できたのは至福の時間。これで最後だと言われるとやや納得でいない部分もあるが、みなさんお疲れ様でしたと言ってあげたい。