退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

佐々木俊尚『仕事するのにオフィスはいらない』

仕事するのにオフィスはいらない (光文社新書)

仕事するのにオフィスはいらない (光文社新書)

ここ3か月ぐらいで何度か読んだ。勝手に「ノマド本」と呼んでいる。単なるITツールの使い方を紹介するライフハックに留まらず、モバイルやクラウドをキーワードに、新時代の仕事のあり方を論じている良書。

終身雇用が終焉を迎えた新時代の働き方のガイドラインとして一読の価値がある。とくに、黒川紀章ジャック・アタリの著作を援用しながら、「ノマド」について思想的な考察を加えている最終章が興味深い。

この本では、ノマドとして生きるために必要となるスキルを定義しているが、自分を振り返り仕事の進め方を見直すための良い契機になる。改善点が多く見つかった。

併せてノマドを実現するための有用なツールの紹介にも紙面を割いている。これはアップデートが頻繁なので常にウオッチしている必要があるが、個人的には、メディアマーカー(MediaMarker)という、書籍などの情報メディアの記録・管理・共有ができるWebサービスを、この本で知ったことはよかった。既に約500冊のデータを登録して大変役に立っている。多謝。