先日、新文芸坐で「敵は本能寺にあり」(1960年、大曽根辰保)を鑑賞。〈“歴史ブーム!”映画で見る日本史〉という企画の一本。初見。
明智光秀が主役だということで期待して見に行ったが雑な映画だった。池波正太郎のオリジナル・シナリオが災いしたのだろうか。なんかできそこないの大河ドラマの総集編のようだ。
だいたい光秀を八代目幸四郎を演じているのが許せん。配役では、岸恵子の細川ガラシャが美しいのがせめてもの救い。
演出も陳腐。光秀以外の登場人物がステレオタイプで演出されていて浅薄なのが致命的。信長も秀吉もみんな小物の悪党に見えてしまう。
光秀が主役の映画は、どうしても地味になるのだろうけど、作りようによっては味のある小編ができると思っていたが、期待は見事に裏切られた。これはひどい。