退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

大田垣晴子『オンナノコのおたしなみ』

雑誌『Hanako』で連載されていた(らしい)、筆者独特の視点によるコミックエッセイ。2002年のワールドカップがネタになっている時期の連載なので、内容はやや時代を感じさせる部分もあります。

日常の生活感が伝わってくる自然体のエッセイでなごみます。肉太の線によるイラストも好みです。本もずっしりと重さがあって分量も十分で楽しめます。文庫版ではなくて、大判なのもいいですね。

ひょっとしたら彼女の作品は、いまではすっかり定着したコミックエッセイの嚆矢だったのかもしれません。

余談になりますが、以前、どこかの雑誌で筆者の写真を見たとき、「うは、イラストのままだ」とインパクトがあったのを思い出しました。