4月から観ていた NHKドラマ『真田太平記』(全45話)をついに見終わった。かなり集中してまとめて観ることになったが、たいへん面白く鑑賞できた。満腹になった。
このドラマはいわゆる大河ドラマではなく、1985年から1986年に放送されたNHK新大型時代劇の一作品で、池波正太郎の同名歴史小説のドラマ化。真田昌幸とその長男の信之、次男の幸村ら真田一族の戦国乱世での激しい生き様を描く。
戦国時代の時代のうねりのなかでテンポよく展開していくストーリーは、原作が持つ力も大きいのだろうが、丹波哲郎、渡瀬恒彦、草刈正雄らの出演陣が充実しているのは特筆できる。
とりわけ、ドラマ全編を通して草の者として真田家に尽くす、遥くららの存在感がすばらしい。報われないことが分かっていても幸村へ一途な愛を捧げるひたむきな女性を好演している。遥くららは、宝塚歌劇団出身(娘役)で、退団後もテレビドラマを中心に活躍していたが、結婚を機に女優を引退している。このドラマを見て惚れた男性ファンも多かったのではないだろうか。ラスト近くの温泉での入浴シーンはそうしたファンへサービスだったかもしれない。
今年の大河ドラマ『天地人』もちょうど同時代を扱っていて、真田家と上杉家がそれぞれ戦国の混乱期をしのぎ、江戸時代を経て明治維新まで存続するという点が共通している。実際、『天地人』にも真田幸村が登場しているようだ。が、ドラマとしては、『真田太平記』が格段に勝っている。昔のドラマばかりを賛美していると、「年を取っただけだろ」と言われそうでイヤなのだが、これだけ差がはっきりしていると、堂々と主張できる。
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