退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

奥野宣之『読書は1冊のノートにまとめなさい』

読書は1冊のノートにまとめなさい 100円ノートで確実に頭に落とすインストール・リーディング (Nanaブックス)

読書は1冊のノートにまとめなさい 100円ノートで確実に頭に落とすインストール・リーディング (Nanaブックス)

本書では、前著『情報は1冊のノートにまとめなさい』で紹介したノート術を、読書に応用する方法を紹介している。著者はこれを「インストール・リーディング」と呼ぶ。

本を探して購入するところから説明が始まる。それには各自それぞれに流儀があるだろうが、やはり要目は読書ノートを作成することだろう。本からの引用をノートに書き写して、自分の意見・感想を書き込む。検索については、『情報は〜』にあるように、パソコンでインデックスを管理するという方法だ。

確かに「ねぎま式読書ノート」を作成するつもりで、読書に臨むと問題意識が高まり、密度の高い読書ができるかもしれない。ただ、せっかく作成した読書ノートをどのように活用できるのかという点には疑問が残る。読みっぱなしよりはマシかもしれないが、手間をかける価値があるだろうか。また本当に再読に値する本については、通常の処理ではなくて、その人にとっては別格の扱いになるだろうし。

さらに楽しみだけのための読書も認められてもいいかなとも思う。本を読むからには、何かを得なければならないというのは、ちょっとさもしい気がして、やや受け容れがたい。もちろん、仕事で読まざるを得ない専門書の類は別だろうし、その場合、ここにあるような緩い読み方もしないはずだが――。

また読書ノートの検索については、前著を読んだときも感じたことだが、全文検索できなくていいのかという気もする。

余談。三菱鉛筆「 ダーマトグラフ 」で紙にマーキングするとよいと紹介していた。これはちょっといいかも。さっそく試してみたい。