- 作者: 只野範男
- 出版社/メーカー: 飛鳥新社
- 発売日: 2007/10
- メディア: 単行本
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タイトルが、あまりにキャッチーなので誤解を受けやすいが、要は、サラリーマンが副業での赤字を損益通算することで確定申告をして天引きされた所得税の還付金を受けとるという話。これは、不動産所得を得ているサラリーマンが、以前からやっているシンプルなアイディアで、とくに目新しさはない。
ただ注目したいのは、副業が事業所得と見なされる基準についてである。本書では、その基準をもっぱら「納税者の主観」だと繰り返し説明しているが、判例などはないのだろうか。まあもっとも、筆者は税務署から指摘を受けたら、無用に争わず修正申告をすればいいと言っているが。実際、37年間もの長期間、うまくやっている実績は説得力がある。
ただ本書のトーンには品性が伴わないし、「さもしい」とすら感じるが、本書の是非は別として、国民が税制の基本をよく知り、納税意識を高めるための問題提起としては、読んでみる価値はあるだろう。