退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

『アラビアのロレンス』(1962)

アラビアのロレンス」(完全版・ニュープリント・バージョン)を、テアトルタイムズスクエアで鑑賞した。主演はピーター・オトゥール、監督はデビッド・リーン。上映は、2月13日(金)までなので是非この機会に。

この劇場はかつて「東京アイマックスシアター」として3D映像を上映していたためか、定員の割りにスクリーンが大きく、今回のような大作の上映に適している。シートの配置もユニークだ。音響設備も優れているが、今回はそれを十分に生かされているとは感じられなかった。コンテンツの問題だろうか。

この映画の最大の魅力は砂漠の大自然にある。もちろんロレンスのアイデンティティ大英帝国帝国主義、アラブの民族問題といった主題が複雑に絡み合う重層的な映画であるが、大スクリーンで見る砂漠のシーンの前には色あせて思える。またアラブ人があまりにステレオタイプ的に蛮族として描かれている点は、やや物足りない。