退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

若山富三郎版「子連れ狼」DVDリリース

知人から教えてもらったが、若山富三郎主演の映画版「子連れ狼」のDVDがリリースされる予定らしい。これは欲しい。 

若山版「子連れ狼」は、以下の6作品が映画化されているが、今回は、そのうち半分がリリースされる。なぜ全作をまとめて発売されないのか。残りがきちんと発売されるか不安ではないか。東宝だから大丈夫だと思うが…。

  1. 子連れ狼 子を貸し腕貸しつかまつる』(1972/三隅研次)
  2. 子連れ狼 三途の川の乳母車』(1972/三隅研次)
  3. 子連れ狼 死に風に向かう乳母車』(1972/三隅研次)
  4. 子連れ狼 親の心子の心』(1972/斎藤武市)
  5. 子連れ狼 冥府魔道』(1973/三隅研次)
  6. 子連れ狼 地獄へ行くぞ!大五郎』(1974/黒田義之)

現在、北大路欣也版がテレビで再放送されているようだが、やはり拝一刀は、北大路欣也でもなく、萬屋錦之介でもなく、ましてや田村正和でもなく、若山富三郎がいちばんだ。これまでDVD化されなかったのが不思議だ。ま、日本映画の斜陽期に咲いた仇花という見方もあるが、邦画黄金期の時代劇の伝統が生きていて、所作もしっかりしているのは美点である。さらに勝プロが潤沢な製作費を投じているので、ロケなどがなかなか豪華である。いまではとても撮れない映画であろう。難を言えば、柳生烈堂役が一定しておらずシリーズ内で一貫性を欠いているのは惜しい。

この映画を観て思い出すのは、すでに閉館した浅草東宝のオールナイトでシリーズ6作を一気に観たことだ。あの頃はまだ体力気力があった。