退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

秋葉原無差別殺傷事件現場

日曜日、「都営まるごときっぷ」を使って所用に出かけた帰りに、気になっていた秋葉原に寄ってみた。岩本町で下車して「ブックオフ秋葉原駅前店」を覗いてから、事件現場の交差点に向った。現場を自分の目で見ておきたかったからだ。

ソフマップの前のテントに献花台があり、多くの人が花を手向け、手をあわせていた。私自身は知人が被害に遭ったわけでもないので感傷的になる理由もない。ただ黙祷だけして、その場を離れた。しかし献花台を取り囲むマスコミには、――脚立から撮りおろすカメラマンすらいた――違和感があった。そして警棒を右手に握っている警官が周囲を警らしていたが、どう考えてもあれで模倣犯を防げるとは思えないのだが、何を考えているのか。

また報道されていたとおり、歩行者天国は中止されていて、中央通りには車が通行していた。秋葉原での歩行者天道が始まったのは、1973年である。上京して(その当時は原宿のホコ天もあった)以来、ずっと続いていた風物が、今回の事件を契機としてなくなるのはやはりさびしい。

その後、いくつか店をひやかしてから、小川町まで歩いて帰路ついた。その間、これまでの秋葉原での買い物や遊び仲間だった友人たちのことを回想した。近年、秋葉原は大きく変貌しつつある。この事件もすぐに風化してしまうだろう。この事件が今後の秋葉原の街づくりにどのような影響を与えるのだろうか。