退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

これくしょん~ねぇあんた~/ちあきなおみ

私的「ちあきなおみブーム」が依然として続いている。先日、ちあき本を読んで以来、文中に登場した数々の曲を聴きたいと思う気持ちが日々強くなったので、図書館から「これくしょん~ねぇあんた~」という6枚組CD-BOXを借りてきた。この時だけは高い都民税を払っている甲斐があったぜと思う。近所の図書館はCDだけでなく書籍もなかなかの所蔵なのだ。

これくしょん?ねぇあんた?

これくしょん?ねぇあんた?

脱線してしまったが、このCD-BOXは決定版とも言えるほどすばらしい仕上がりだが、コロンビア在籍時代(ビクター時代の音源も収録されているが)の楽曲しか収録されていないので注意。テイチク時代の音源は別途入手しなくてはいけない。

  1. まず添付のブックレットがすばらしい。100ページ余のブックレットなのだが、これを開くとまず「魅惑のハスキー・ボインが誘惑」というデビュー当時の宣伝パンフレットが目に入りうれしくなる。そして、合田道人の「ちあきなおみ考」という論考、そして各曲に添えられたライナーノーツが秀逸で唸らせる。また前回のちあき本で残念だと思っていたEPジャケットのカラー写真も収録されている。
  2. コロンビア時代のちあきに筒美京平が曲を書き下ろしていたのを初めて知った。DISC5に収録されている「ふたり自身」「私は死にたい」の2曲だ。さらに同DISC5で、朱里エイコ「二時から四時の昼下がり」のカバーでも筒美サウンドを聴くことができる。
  3. コロンビア時代にリリースしたライブ・アルバムをまとめてCD2枚に収録している。幅広いジャンルからの選曲はもとより、彼女の卓越した歌唱力の一端を垣間見ることができる。コンサートでのMCも貴重。バックキングはやや時代を感じさせる。
  4. 夜へ急ぐ人」が収録されている(シングル、アルバムの両バージョン)ことにも注目。動画サイトにおいて紅白で披露した「夜を急ぐ人」を見たが、これまでのベスト版には収録されておらず音源を求めていたが、ようやく出会うことができた。収録されているバージョンはどちらもいいが、紅白でのパフォーマンスはやはり神憑っているな、と改めて思う。とくにラストのシャウトはすごい。

iPodリッピングしたので、これからじっくり聞き込むつもり。

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