退屈な日々 / Der graue Alltag

将来の展望が見えない現代。それでも映画や本を楽しみ、ダラダラと過ごす日常を生暖かく記録する。

読書

【読書感想】落合陽一『日本再興戦略』(幻冬舎、2018年)

「現代の魔術師」と呼ばれる落合陽一の日本のグランドデザイン。日本再興戦略 (NewsPicks Book)作者: 落合陽一出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2018/01/31メディア: 単行本この商品を含むブログ (10件) を見るこの本のなかに筆者の国家観ははっきりと示され…

【読書感想】『カセットテープ少年時代 80年代歌謡曲解放区』(KADOKAWA、2018年)

昨年10月から始まった、「BS12 トゥエルビ」で放送されている音楽番組「ザ・カセットテープ・ミュージック」(毎週金曜深夜放送中)の書籍化。テレビ番組の書籍化なので、番組を知らない人は何の本だろうと思うかもしれません。芸人のマキタスポーツと、音楽…

大映映画スチール写真集『いま見ているのが夢なら止めろ、止めて写真に撮れ。』(DU BOOKS、2018年)

書店で見かけた大映映画のスチール写真集を手に取ってみました。「スチール写真」とは、プログラムピクチャーの時代に宣伝素材として撮影された写真のこと。いまでも名画座のロビーで見る機会があります。いま見ているのが夢なら止めろ、止めて写真に撮れ。 …

【読書感想】『検証 迷走する英語入試――スピーキング導入と民間委託』(岩波ブックレット、2018年)

英語を「読む・聞く・話す・書く」4技能を伸ばすためとして、2020年度から実施される「大学入学共通テスト」に「スピーキング」が課され、それがいずれは民間試験に全面委託されることがすでに決まっている。英語入試の大改革である。この本は研究者や教育者…

ライトノベル「りゅうおうのおしごと!」を第5巻まで読んでみた

2018年の冬アニメ「りゅうおうのおしごと!」(全12話)を見て、私はなかなか面白いと思ったが、ネット評判は賛否割れていた。ちょっと意外だったが、批判的な意見を拾ってみると原作のよさがスポイルされているというものが多い。「りゅうおうのおしごと! 」Bl…

コミック「ベルサイユのばら」(第14巻)読了。ついにエピーソード編完結! 奇跡のコラボあり

少女マンガの金字塔「ベルサイユのばら」の連載が終了したのは1973年。それから40年を経て、2014年に新作エピソード編(第11巻)が発表されました。それから5年。今回読み終えた第14巻で一区切りです。ベルサイユのばら 14 (マーガレットコミックス)作者: 池田…

【読書感想】安河内哲也『全解説 英語革命2020』(文藝春秋、2018年)

2020年度大学入試からセンター試験が廃止され、新たに「大学入試共通テスト」が実施されることが決まった。受験生は3年生の4月から12月までに英検など認定された民間の外部試験を2回まで受験、成績のよい方を志望大学に提出することになる。ただし4年間は経…

【読書感想】前野ウルド浩太郎『バッタを倒しにアフリカへ 』(光文社新書、2017年)

秋田出身のポスドクの昆虫学者(バッタ博士)が安定した職を獲得するため、西アフリカ・モーリタニアで奮闘する冒険の記録である。売れている本だけのことはあり最近読んだ本のなかではダントツに面白かった。バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)作者: 前…

【読書感想】吉川徹『日本の分断 切り離される非大卒若者(レッグス)たち』(光文社新書、2018年)

計量社会学者である筆者が大規模な社会学調査(SSP2015とSSM2015)のデータを分析し、日本の分断について警鐘を鳴らす。日本の分断 切り離される非大卒若者(レッグス)たち (光文社新書)作者: 吉川徹出版社/メーカー: 光文社発売日: 2018/04/17メディア: 新書こ…

「1973『日本沈没』完全資料集成 」で思ったこと

70年代日本パニック映画の金字塔『日本映画』(1973年、監督:森谷司郎)という映画があった。小松左京のベストセラー小説を、当時5億円の巨費を投じて映画化し、社会現象と言われるほどの記録的なヒットとなった作品だ。この本は、初公開を含む写真と資料を集…

「iPhone10周年完全図鑑」というムックがよかった!

iPhoneの登場ですっかり生活が変わってしまった。それほどエポックメイキングな製品だった。そんなiPhoneも初代がリリースされて10周年を迎えた。これは初代iPhoneから最近機種iPhone Xまで、10年間のiPhoneの歴史を網羅しようとした野心的なムック。志はす…

【読書感想】橘木俊詔『遺伝か、能力か、環境か、努力か、運なのか: 人生は何で決まるのか』(平凡社新書、2017年)

遺伝、能力、環境、努力、運という5つをキーワードにして、比較的新しい学術的知見を紹介しながら、いま話題になっている格差問題について考えさせられる本。筆者の解説付きなので、ふだん素人が敬遠しがちなテーマに挑戦できる。遺伝か、能力か、環境か、努…

【読書感想】『世界のビジネスエリートが身につける教養「西洋美術史」』(ダイヤモンド社、2017年)

帯に「美術史を知らずして世界とは戦えない」とあったが、別に戦う気ないけどね……。そう思いながら手に取ってみる。世界のビジネスエリートが身につける教養「西洋美術史」作者: 木村泰司出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2017/10/05メディア: 単行本…

【読書感想】梶芽衣子『真実』(文藝春秋、2018年)

女優・梶芽衣子の自伝。語り書きだと思うが、本人が読者に語りかけるような文体は力強い。表紙の写真には眼力がある。読後にまず思ったのは、芯の強い人だなということ。真実作者: 清水まり,梶芽衣子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2018/03/12メディア: …

【読書感想】黒田龍之介『ロシア語だけの青春: ミールに通った日々』(現代書館、2018年)

筆者本人も書いているが「ロシア語だけの青春」とはなかなか恥ずかしいタイトル。まあ本当の「だけ」だったのか分からないが、ロシア語学習に大変のリソースを注ぎ込んだのはよく伝わってくる。ロシア語だけの青春: ミールに通った日々作者: 黒田龍之助出版…

【読書感想】茂木健一郎、竹内薫『10年後の世界を生き抜く最先端の教育 日本語・英語・プログラミングをどう学ぶか』(祥伝社、2017年)

日本の教育の現状に警鐘をガンガン鳴らす対談本です。話題は多岐にわたりますが、面白い発見がたくさんあり有益でした。10年後の世界を生き抜く最先端の教育 日本語・英語・プログラミングをどう学ぶか作者: 竹内薫,茂木健一郎出版社/メーカー: 祥伝社発売日…

震災被害に立ち向かう鉄道マンの姿を描くコミック『さんてつ』がよかった!

2011年の東日本大震災で路線を多くを被災した三陸鉄道(通称:さんてつ)。地震や津波の被害を克服し復旧に励む鉄道マンの姿を描くドキュメンタリー漫画です。さんてつ: 日本鉄道旅行地図帳 三陸鉄道 大震災の記録 (バンチコミックス)作者: 吉本浩二出版社/…

【読書感想】橘玲『80's エイティーズ ある80年代の物語』(太田出版、2018年)

以前橘玲の本を読んで、どんな人だろうと思っていたので手に取ったみた。筆者の「80's」とは、早稲田大学を卒業した1982年からオウム真理教による地下鉄サリン事件が起きた1995年までだという。この本は、この「長い青春」の時期を中心に綴った自伝的回想記…

【読書感想】村上謙三久 『深夜のラジオっ子 ─リスナー・ハガキ職人・構成作家』(筑摩書房、2018年)

構成作家10人の証言をもとに、80年代、90年代を中心に在京局の深夜ラジオを掘り下げるとともに、構成作家という知られざる職業に光を当てる。青春時代にラジオ番組に熱中していた人はとくに楽しめるだろう。深夜のラジオっ子 (単行本)作者: 村上謙三久出版社…

【読書感想】新井素子『素子の碁 - サルスベリがとまらない』(中央公論新社、2018年)

高野文子の表紙画を見つけて手にとると小説家・新井素子の囲碁の本だった。「サルスベリがとまらない」とあるが囲碁の入門書ではなく、夫婦で囲碁を始めたという筆者のエッセイ集。なので、この本を読んでも囲碁は強くなりません(汗)。素子の碁 - サルスベ…

【読書感想】『公文書問題 日本の「闇」の核心』(集英社、2018年)

公文書管理と情報公開が民主主義社会の基盤であることを教えてくれる良書。この本が刊行されたあとも、森友・加計問題や自衛隊の日報などの問題が噴出して政治が混乱している。幸か不幸か本書は宣伝が必要ないほどタイムリーな本になっている。公文書問題 日…

【読書感想】稲増龍夫『グループサウンズ文化論 - なぜビートルズになれなかったのか』(中央公論新社、2017年)

60年代後半に一大ブームを起こした「グループサウンズ」とは何だったのかを解き明かす意欲作。グループサウンズ文化論 - なぜビートルズになれなかったのか (単行本)作者: 稲増龍夫出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2017/12/06メディア: 単行本この商品…

コミック「スティーブ・ジョブズ」を全巻読み終わった! 最終巻は駆け足だが後味はよし

ヤマザキマリのコミック「スティーブ・ジョブズ」(全6巻)を読み終わりました。ウォルター・アイザックソンよるスティーブ・ジョブズの伝記が原作。スティーブ・ジョブズ(1) (KCデラックス Kiss)作者: ヤマザキマリ,ウォルター・アイザックソン出版社/メーカ…

【読書感想】鳥飼玖美子『英語教育の危機』(ちくま新書、2018年)

これまで英語教育改革に警鐘を鳴らし続けてきた筆者による総括本だ。私も「がんばれ」と陰ながら応援していたが、どうも手遅れのようだ。英語教育の危機 (ちくま新書)作者: 鳥飼玖美子出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2018/01/10メディア: 新書この商品を…

底辺校の生徒が東大受験を目指す、コミック「ドラゴン桜」を全巻読了

今年の大学受験シーズンもほぼ終わったが、昨年秋から読み始めた三田紀房のコミック「ドラゴン桜」 (全21巻)を読了した。2003年から2007年まで「モーニング」に連載された人気作品。私が読んだのはこれで3度目になる。ドラゴン桜(1) (モーニング KC)作者: 三…

【読書感想】『未来の年表 人口減少日本でこれから起きること』(講談社現代新書、2017年)

日本の人口減少を「静かなる有事」と呼び、警鐘を鳴らす。しかし読み進めていくうちに、「日本、詰んでるな」と諦めの境地になった。未来の年表 人口減少日本でこれから起きること (講談社現代新書)作者: 河合雅司出版社/メーカー: 講談社発売日: 2017/06/14…

【読書感想】枡野惠也『人生をはみ出す技術』(日経BP社、2017年)

筆者は、東大法学部からマッキンゼーに進み、何度かの転職を経てパンツブランドの社長に転身したユニークな経営者。カバーにあった筆者近影のカイゼル髭はインパクトがあるし、社長として全社員の前でパンツ1枚になるらしい。人生をはみ出す技術 自分らしく…

【読書感想】大杉漣『現場者―300の顔をもつ男』(マガジンハウス、2001年)

先月急逝した俳優・大杉漣さんの自伝を読んでみました。タイトルの「現場者」は〈げんばもん〉と読ませます。現場者―300の顔をもつ男作者: 大杉漣出版社/メーカー: マガジンハウス発売日: 2001/10メディア: 単行本 クリック: 23回この商品を含むブログ (4件)…

【読書感想】吉野源三郎、羽賀翔一『漫画 君たちはどう生きるか』(マガジンハウス、2017年)

吉野源三郎による児童向けの教養小説の古典が始めてマンガ化された。発売以来、バカ売れしているとのことで手にとってみた。我ながらミーハーだと呆れるが、どうしても気になるので仕方ない。漫画 君たちはどう生きるか作者: 吉野源三郎,羽賀翔一出版社/メー…

【読書感想】堀江貴文『好きなことだけで生きていく。』(ポプラ新書、2017年)

この本はホリエモンからの「最後通告」だという。2015年末に刊行された『本音で生きる』(SB新書)という本の続編ともいうべき本。読書メモをチェックしたら『本音で生きる』も読んでいて、気になることを書き付けていた。好きなことだけで生きていく。 (ポプ…